Cosi e la Vita

_ マスカレードと言えば少年隊

の歌が思い浮かんでしゃーない．昨夜超福耳氏とさんざテレビ電話（というより既にビデオ会議システムと言うべきだろう）のテストをしていて判明したのは，かなりの確率でこの手のシステムは，無線LANやサーバマシンで接続したものを複数のクライアントで共有利用するIPマスカレードをしているとうまく使えないということ．使えてしかもタダなのは「Y!メッセンジャー」の他に「仏教電話」「LIM(ただし無償利用はテストサーバの60分利用のみ)」など．まだ音沙汰のないタコCATVによる接続に切り替えたならば，また継続してこのシステムを導入しようと思っていたのだが，素直に金を払ってIPもらった方がいいのかもしれない．

_ 明日から

私はいんぐりっしゅらいたーに，「ひ」先生はだいえったーになります．頑張れ，目指せSGR!!

・・・と思ったのですが，「ひ」先生から

ダイエットは無理^^;

という辞退宣言が入り，急遽ファッターになっていただくことになりました（笑

_ JCT

目覚ましもかけず，テレビをつけっぱなしにして昼寝していたら，

「ダイワテキサスゲートに入って...」

というアナウンサーの声が聞こえるので「え？ダイワテキサスがでるレースって？何？天皇賞の録画？」

と思ったらJCスタートだった．東京のメインにしても時間早いし^^;　いやあ，ジャンポケすっげぇ！と思ったらペリエやん！　それにしてもトゥザ×武四位は途中でどうして強引に上げてきて先頭に立ったのでしょう？特にかかっているという風情もなかったのに．ああいう展開になったらどっちかといえばオペラオーに勝ってもらいたかったですが，和田とペリエじゃ，ちょっと役者が違いましたか．

_ ひとまねこざる

"しば"と朝からチャットしてたら，ケータイをJに乗り換え，しかもSH07にしたというので，うちも二人してサティに乗り込んで変更してきました．アップグレードは私が21000円，ご夫君が18000円なので新規とほぼ同額ですな．さあ，写メールしようぜ！

_ マシュー追記

勘違いのご本人様からツッコミをいただいたり，関西でも放送しているというご指摘をいただいたりしたので，この番組について調べてみた．ええと，番組名はMatthew'S Best Hit TVで，毎週水曜日23:15放送とあるが，関西地区はここは「ナイトinナイト」の時間なので，24:24からである．24時を回って起きていることが激しく稀なので，自宅では見られるはずがないし，出張先では見られたというのも納得だ．

・・・やはりこれを「藤井隆によく似た別人」と思うのはかなり難しい。38人は「誤差」のレベルと認定（笑　ところで似非さ演出のためのローマ字の羅列、読みにくいもんだな。

なお、藤井隆氏については「吉本新喜劇の変なオカマ脇役」時代から知っているので現在の隆盛ぶりは感慨深いものがある。朝のNHKでは「阪大のインターン」らしいしな。彼と同じく吉本で東京進出が激しいタレントと言えば中川家だが、藤井がオカマキャラを生かしたままの進出だったのに比べて、どうも彼らは使われ方がおかしい。誰か「大物」にくっついてカメラの端の方に映ってはいるが、コメントも「はい」とか「そうですね」ばっかり。お兄ちゃんはどうせしゃべれないからあんなものかもしれぬが、礼二はあれでいいのか。東京では絶対受けないだろうネタしか持ってないからやらせてもらえないのか。じゃあ東京に行く必要ないではないか。関西で人気が出始めた頃は、ほんまにおもろかったのに，最近は関西に戻ってきても精彩がないように思う．「面白いはずだ」というマインドセットで見るから悪いのかもしれぬが，まったく笑えない．

_ 暖房

石油ストーブがぶっ壊れたので，残っていた灯油を両親に差し上げ，その代わりに？小さなセラミックファンヒータをもらってきた．前に座り込んだ人だけが暖かい，それくらいのサイズなのだが，幸いうちは朝出勤の準備をする時間帯がずれている（私が出かける頃，ご夫君はまだ寝ている）ので，占有できればこれ一つでも冬を乗り切れるのではないかと期待している．本当はガスファンヒータがいいと思っているのだが，今の家は構造的に適していない．

_ 暮れの元気なご挨拶

の手当てなど．今年はL'EPICIERにて．

_ 伊語学習

これからも何度も出かけるであろう場所なので，もう少し本格的に言葉を勉強したいね，とご夫君と相談している．時間的に通いのレッスンを受けるのは無理なので，自宅や通勤車内で聞いて覚えるのが中心となるだろうが，適切な教材はないものだろうか．できれば少しずつ購入していけるタイプのものがよいのだが，手っ取り早いのはNHK教材ということになるのかのう．

_ 研究メモ

「高齢ドライバーは右折が苦手で、交差点などの危険箇所で減速しない」：蓮花大兄の研究成果が毎日新聞に載っていた．「自分ではうまいつもり」なのに実は不注意満点というように，自己認知と指導員の評価に乖離が見られるあたりが問題だ．「高齢者の特徴に合わせた適切な指導」は具体的にどうすればよいのだろう．「あなたは実は注意力が鈍っているんですよ，ほーらこんなにだから危険な運転」ということを知らしめることが第一歩か．運転免許資格そのものを10年ごとや15年ごとの更新制にするのもよいかもしれぬ．経費がやたらとかかるだけか？

_ その場の勢いとはいえ

「対面を含まない，メールだけの対人関係は病的（健康的でない）」とか言われちゃうとなあ．笑うしかない^^;;　お若いのに，考え方が80年代ですぞよ．

_ 実に不快なつくりのウェブサイト

とある調べもののためにブックマークからここに飛んだら，前とは随分違う「凝った」つくりになっていた．リンクを踏む人は，覚悟してください．すごく不快な気分になっても，私を糾弾しないでくださいね．

_ 文明と文化の融合

実は双方にとってかなりめんどくさい作業なのだけれど，これが本質的には人間社会にとっては大切なわけで、それらが車の両輪として機能するためには「全員K工連行」は非生産的だと思うわけだね（もちろん，連行された方がよさそうな人が，いないわけではない）．

この二つ，デジタルとアナログと言い換えてもいいような気がするな．もちろん文明がデジタルだ．

_ [tigers] 阪神　V旅行参加希望者たった16人

片岡は参加，吉野様は不参加．先着410名様ファン同行ツアー催行などという記事を見ると，行きたくない選手の気持ちも分かる．要するに，営業だからな．

文脈とは全く関係ないが，同じ阪神ネタで→激しく同意 残念ながら「通用しなさ」加減では下柳やムーアよりも上だと思われる割に，年俸は不当に高すぎる．

_ CRO

昨日の宴会でこの業界に就職するという4回生と話をした．CROってなんの略ですか，と聞いたけど確たる答がなかったので調べてみたら（彼女が「多分そうだ」と言ったとおり）Contract Research Organization であった．開発業務受託機関，もっと具体的に言うと医薬品開発業務受託機関か．しかしSPSSとかSMAPみたいなもんで，多分その業界では略なんて気にしなくてもツーカーな言葉なのだろう，よい説明があるサイトが見つけにくかった．

英二郎（←ご夫君的表現）引けばいいんだろうけど，サイト検索で見つけたかったの！（笑

_ 今日の仕事

HIS追加講演のスライド作成．〆切は11/29．

11/30必着の書きかけ申請書類を思い出した．結構採択率高い（5割）みたいなので，やっぱ書いてみるかー．

_ 雨のJCはきついなあ

日曜日に東京競馬場に行く予定なのだが，指定席は外れた（多分この１年で１番競争率が高かっただろう）．雨っぽいからイヤだなあ．

当日はJRA創立50周年ゴールデンジュビリーデーということで，初のGIダブル開催，JCD/JCがおこなわれる．そういえば京都金杯に行ったときにめちゃくちゃ寒い雨だったことを思いだし，金つながりで鬱になる私であった．

_ 犯行前，自室で４時間パソコン

両親を殺害するに至ったきっかけとしてより「大きな」手がかりが，「昨年の秋に包丁を持って家の中で暴れたことがあった」ことより「反抗時間前の約４時間，少年が自分の部屋でパソコンをしていた」ことであると推測するのは，果たして一般的な解釈なのでしょうか…

私は，一度でも自分の目の前で（包丁など持たなくても）暴れた人は，今でも警戒してるし，多分一生警戒するけどな．こんな状況の家庭のことを「最近，家庭内のトラブルはなかった」って，言いますかね…

_ 作業進捗状況

Winter Seminar@HIS資料を学会事務局にコミット．SID2004のAI & Society原稿も昨日コミット完了．明日SID2005の英文校閲が上がってくるはずなので，内容チェック＆修正してStanford方面にコミット．スタックしていた仕事はここにきて比較的順調に片づきつつある．

_ EQS6.1

私は「グラフィカル多変量解析」でEQS6の使い方の部分を執筆したえらいひとなんですが，なんとかしてもらえないでしょうか（ｗ

だってなあ，インフォーマティックに発注したら「Web上でダウンロードできるファイルをCD-ROMに焼いたヤツ」と「Multivariate Software Inc.から送られてきたライセンス番号を印刷した紙」で105000円（アカデミック価格）ですよ．まあ，Multivariate Software Inc.自体がどんな形態の会社か知ってますからね，インフォーマティックが極悪だっていうわけじゃないんですけれども．

_ 今日の予定

2限情報処理実習II，4限現代の社会II，実験3本．

昨日は朝から頭痛がしていて，だんだんひどくなって帰宅．ごはんを食べた後は這うようにしてベッドに入って寝た．やっぱり週の半ばでリズムを崩されるのはよくないらしい．しかしおかげさまで今朝は普通に戻った．

_ 来年度の担当科目

前期：
社会心理学入門実習（1年次配当）
心理統計法（2年次配当）
人間心理学基礎演習（2年次配当）
心理学基礎実験実習（2年次配当）
対人心理学I（3年次配当）
情報処理ワークショップI（大学院）

後期：
人間心理学入門演習（1年次配当）
社会心理学研究法（2年次配当）
心理学基礎実験実習II（2年次配当）
専攻演習I（2年次配当：いわゆるゼミ）
対人心理学II（3年次配当）
人間行動研究II（3年次配当：いわゆる特殊講義）

非常勤は2つとも辞める（再来年度は多分1つだけやるけど）．いわゆるパンキョーと情報処理の実習科目がなくなるのはうれしい．

_ 今日の実験

大体成功．それなりにTacit Knowledgeを蓄積させつつある今日この頃である．昼間でもカーテン閉め切って室内照明でやらないといけないようだ．Sensitiveやのう．

_ 日帰り出張

共同研究プロジェクト打ち合わせ等で法政大→東京経済大ツアー．行きのモノレールでは，昨日立ち往生したのと同型の黄色い工事用車両を目撃．法政大は学祭だそうで，朝からすごい騒音，いやマイクテストと楽曲が鳴り響いていた．あんな日に靖国神社に来た人は災難だろうと思う．

打ち合わせ自体は順調にこなしたが，帰りに冷や汗．18:30のフライトに間に合うには17時くらいに国分寺を出ればいいか，とアバウトに皮算用していたのだが，東経大から駅までしっかり徒歩10分ある分を計算に入れ忘れて，結局乗ったのが17:07の中央特快．ひょっとして間に合わないかも！と思って19:00のフライトにも暫定的に予約を入れつつ，新宿で山手線，品川で京急と各3分，4分の乗り継ぎで綱渡り的に羽田空港に到着したのが18:13だった．一生懸命走り，幸い手荷物検査場も空いていたので18:20には搭乗口にたどり着き，ちゃんと19:00のフライトもキャンセルしてから搭乗することができた．助かった．

_ 今日の散歩

阪急塚口スタート．近松門左衛門の墓やいくつかの神社を巡りつつ阪急稲野まで歩き，ほぼ線路沿いを塚口まで戻る8.5キロ．このサイトにあるおすすめコースだが，バスや電車を使えと指示されているところも歩いた．普段は山手幹線等々車が騒々しいところしか通ったことがなかったので，ほんのわずかに北に入ったところに石畳の静かな街並みがあることを知り，意外に思った．このあたりは5世紀くらいの豪族の墓がたくさんあるようで，その上に神社が建っているケースが多かった．残念ながら墓の方はほとんど原形をとどめておらず，前方後円墳だなんだと書いてはあるがよく分からなかった．今日も4つくらい神社を巡ったが，やっぱり「ついてる」狛犬はいない．子ども連れのはいたけれど．私にはどうも狛犬運がないらしい．

塚口駅に車で向かう途中，武庫川を越えるところの信号待ちで，隣のヤン車（に見えた）の茶髪にサングラスの悪そうなおにいちゃん（に見えた）と目が合い，めちゃくちゃフレンドリーにアプローチされた．な，なんでこんな悪そうな（に見えた）人にちょっかい出されるんや，私らの車，なんか悪いことしたか？とパニックに陥った．無視しまくる．早く信号が変わって欲しいのになかなか変わらない．遂にクラクションを鳴らされ，もう一回見たらおにいちゃんはサングラスを外しており，瞬間気が付いた．

知り合い（っていうか大学院の先輩で甲子園口在住のK大のセンセ）

だったorz

_ お・や・つー

夕飯を早く終えてしまったので，おやつに蒸しパンを作った．ご夫君に，

この中にはあなたが毎日食べているあるものが入ってます．さて，なんでしょう？

と尋ねたら，

えーうそー，枝豆？

…それやったら見て分かるやろ！（正解は，ヨーグルトだった）

_ 分析三昧，しかし

朝から晩まで某特定領域科研の分析．多様な観点と多様な指標によるテキストマイニングにトライできた．

と，言えば聞こえがよいが，要するに朝7時に研究室に着いて，一度お手洗いに行ったのと，卒論指導を5名ほど挟んだ以外は，半日以上ずーっと手を変え品を変えデータをいじくり回していたのに，分析はどれもこれも呆れかえるほどうまくいかず，はまりまくった．こんな体たらくで29日までに報告書の分担部分の原稿が書けるのであろうか…．久しぶりに弱気である．

_ 事業仕分け再び

今日は，国公立大学の運営交付金や，大学院・学部の先端的支援取組み（GCOEや大学院GP，グローバル30など）関連の事業仕分け．後者はライブで途中まで視聴．中村佳子仕分け人が結構いい味出していたのと，相変わらずれんほうが挑発的態度だったのが印象的だった．

あ，もう1つ印象的なフレーズを忘れていた．文科省の役人が，ほとんど売り言葉に買い言葉だと思うが，就職率が思わしくない，求人票さえまともに来ないような大学がある，ということを説明するときに，そうした大学のことを「弱小大学」と呼称していた．れんほうも突っ込んでいたが，あまりにも身も蓋もない表現だった．

運営交付金は全員一致で見直し．GCOEや大学院GPなど大学院関連の支援取組みについては意見が分かれたものの1/3程度の縮減という結論が出た．後者は現在大学院GP適用中なので，来年度が果たしてどうなるのか，減額はもとより覚悟の上だが，気がかりである．

ところでグローバル30はもう文科省的にはやめる事業じゃなかったのか．ほとんど「くゎんかんどうりつ」横並びの競争意識にしか由来していないと思われる「あっちがやるなら，うちもやるぜ」熱が大学本部で妙にに再燃しないことを祈る．

_ 卒修論仕分け

こちらは論文副査の話．卒論は指導教員＋1名，修論は＋2名が論文を読んだ上での口頭試問となる．修論口頭試問が公聴会やそれに準じた形式というのは珍しくないが，甲山心理では卒論の試問にも指導教員＋副査以外の教員が同席する（ただし教員は2グループに分かれるので半数；途中でシャッフル）とのこと．前任校にいた頃から，

甲山心理の口頭試問は恐ろしい．必ず泣く学生が出る．

という伝説を聞いていたので，どんなものになるのか楽しみだ．いや，別に，泣かせたいと手ぐすね引いてるというわけじゃないっすけど．．．

割り当てられた論文は指導している2本を含めて20本弱．うち1本の修論は何やら因果推論がらみの難解なものらしい．ああ，お勉強ができてうれしいな〜（本質的にはそう思っているのだが，短期間にたくさん読まざるを得ない中にそれが入っていると思うと，やや平板なアクセントで）．

_ 判断基準

先週までは写真の向かい側にあるイチョウの葉の黄色さが目立っていた研究館周辺だが，そちらはほとんど葉を落としてしまい，そろそろ冬の様相．モミジの方はもう少し長持ちしそうだ．

夕方まであれこれと雑事を片付けつつ（つまり次なる大きな課題である原稿には手をつけないまま），明日までに何らかの回答を出さなければならないまとまった分量の書類を見て，あれこれと悩む．判断基準が曖昧なので，最後の最後のところに来て，決めかねているところがあるからだ．遂にはあみだくじを作ってもみたが，これで決めるのはあんまりひどかろうよ，と思ってやめた．

夜は教員組合の総会に出た後に，本人提案による「JKを慰める会」が急遽開催された．甲東園まで歩いて駅近くの割と小ぎれいで少なくとも料理の見た目には凝っている（会議弁当を食べた後だったのでほとんど食べていないから味は評価できない）魚料理の店に入ったのだが，初めて入った店で，よく覚えていない．知らない男性に殴られなくてよかった．今調べてみると，おそらくここ，かな．

_ 裁判傍聴

午前中に卒論面談を1つ終わらせ，12時前に早々に研究室を出て大阪地裁へ．今日は生まれて初めて裁判を傍聴するのだ．随分前から北尾トロ氏の著作を読んだり，知り合いが行ってきたという経験談を聞いたりしていて，興味は持っていたのだが，なかなか実際に機会がなかった．それは，裁判所など幸いというか何というかこれまで縁がなかったので，なんとなく近寄りがたかったという要因が大きかったが，今回は評議コミュニケーション実験で専門家を演じてくれた司法修習生Nさんが一緒に来てくれるというので，ほいほいと参加した次第．淀屋橋まで出て歩く予定だったが，20分ほど早着できたので大阪駅から歩いた．新地のど真ん中を抜けて15分ちょっとだったろうか．

「人気のある」裁判は傍聴券配布→抽選だが，普段は自由に誰でも好きなものを傍聴できるしくみになっているようで，1Fフロアに「今日の裁判」スケジュールのファイルが置いてあるのをぱらぱらとめくって，じゃあこれ行こ，あれ行こ，と決めて移動するしくみのようだった．そのファイルを丹念にチェックしている人たちは大体似た雰囲気．若干カジュアル，若干おっさん，若干セカンドバッグ率高し，みたいな．おそらくいわゆる傍聴マニアの方だと思われる．

1件目は「公文書偽造→詐欺→強盗」という一見意味不明なコンボの控訴審．控訴審なので高裁．裁判長1名と裁判官2名が前方に座っている．強盗というので勝手に極悪な面構えの被告を想像していたらまったくそれとはかけ離れた風体だったので驚いた．被告席の真後ろはおそらくその両親．控訴審の初審だからかほとんど犯罪内容の説明がなく，意味不明を解明することはできなかった．弁護人も罪状を争うのではなく情状酌量を，といった作戦のようだったので，特に盛り上がらなかった．検事も特にコメントなく，さっさと「じゃ2週間後に判決ね」ということで予定を調整して終了．多分雰囲気からして執行猶予がつくのではないだろうか．裁判長が判決日程を決めるとき「何月何日の何時からでいいですか？」と弁護人に確認しているのが意外だった．「あーその日ダメ」「じゃこっちは？」なんてこともあるのだろうか．

2件目は窃盗（万引き）で女性被告．地裁なので裁判長1人．小学校低学年くらいの女の子を連れた茶髪のおばさんが傍聴席の最前列に座っていたので，てっきり被告の娘か何かかと思っていたらその人が弁護人に呼ばれてひょいひょいと被告席に移動したのでびっくり．1件目は拘留中なので手錠腰縄で連行されてきたのだが，彼女は保釈中なので普通に一般人に混ざって玄関から入ってきたものらしい．内容は知り合いの男に頼まれて梅田のドラッグストアで万引きの幇助…をしているつもりが男が万引きしたものを自分のバッグに突っ込まれ，男には逃げられ自分は捕まり，というドジを踏んだらしい．しかも同様の窃盗やら無免許運転やらの前科があり，罰金刑を受けた経験もあるということで，典型的に「ダメ」な感じが満点．証人として出廷した弟も「子供のためにも姉を更生させるべく協力する」と口では言うが，検察や裁判長から「具体的にどのように」と問われると具体的には答えられないというダメっぷり．質疑も全般的に支離滅裂だし，やってることも支離滅裂だし，ああ，これはあかんな，今度は実刑決まりやな，という雰囲気が満点だった．特筆すべきは裁判長の態度で，後半開始直後から機嫌が悪いというか怒ってるというか，ともかくすごい目つきで被告を睨み，体は斜めに傾けて「何だよお前」という雰囲気丸出し．いつもこの人はこういうキャラなのか，それともあまりにダメな被告に切れているのか，興味を引かれた．おそらく情状酌量を期待して連れてきたのではないかと思われる娘についても「なんで連れてきたの．裁判見せてどうすんの」という冷たい一言でばっさり切り捨てていた．いや，私もそう思ったよ．

3件目と4件目は裁判員裁判．裁判員6名と裁判官3名がずらりと前方に座る光景はなかなか壮観．当然部屋もかなり広く，左右の壁には大きなテレビモニタが備え付けられていた．ただしどちらも判決言い渡しの日だったので，具体的な審議を傍聴することはできなかった．

3件目は生涯と強盗傷人と公務執行妨害（この事件）．拳銃を奪われそうになって暴行を受けた警察官が全治2ヶ月の重傷，その前に首を絞められた女性（恋人）は2週間の怪我，だったそうだ，裁判員は全員とても若く，おそらく20代だろうと思われた．女性と男性は半々．判決は懲役10年だった．よく「極刑の場合は主文が後回し」と言うが，確かに今回は最初に判決を言ってから理由を述べていた．量刑の理由もごく簡潔に述べられるのみであっさり終了．

4件目は殺人．弁護人2名．自宅に再々泊まりに来て動こうとしない男性（うつ病患者）に出て行けと言ったのをきっかけに口論になり，あらかじめ護身用として用意していたナイフで心臓を一突きして殺してしまった，という事件だった．被告の男性に殺意はあったか，正当防衛に当たるか，というところが主な争点で，比較的詳しく根拠が述べられた上でいずれも否定され，懲役11年という判決だった．ナイフを一旦刺した後にもう一回ぐいっと押し込んだ（刃渡りよりも傷が2cm深かったとのこと）のがかなり強い殺意と認定されたようだった．こちらの裁判員は60絡みの男性や女性から20代とおぼしき女性までいろいろだった．最後に特に裁判員から被告へのメッセージ，ということで「ちゃんと更生して頂戴よ」的なことが裁判長から述べられて終了．

総じてどの裁判もテンポ良く進むので，あまり退屈しなかった．10分で終わるものもあれば3時間くらいかかるものもあるようなので，うまく事案やタイミングを選んで傍聴することが重要そうだ．一度行ってだいぶ慣れたので，また機会を見て行ってみたい/学生にも行ってみるよう勧奨したい思った．

_ 紅葉狩

早朝からキーンと冷え込んだ日曜日．その分天気は大変よろしい．予定通り武田尾に紅葉狩に出かけた．お弁当持参で．

武田尾には旧福知山線の廃線跡があり，ハイキングには格好の自然溢れた場所として有名なのだが，JR西日本は公式にはここをハイキングコースとしては認めておらず，西宮名塩（あるいは生瀬）から同地にアプローチすると大きな警告看板が立ちはだかっている．曰く，ここは整備されておらず大変危険なので何があっても自己責任だぞ，と．しかしその看板の向こう側にはちゃんと武庫川渓谷側には鉄柵など整備された道が延びているので，実質的にはほとんど問題はない．もちろん事故があったこともあるようだが，それは整備されたハイキングコースでも似たようなものだろう．7つほど抜けるトンネルのうちいくつかは懐中電灯必須なので，持参せずチャレンジは無謀だが．というわけで歩くのは4回目．

西宮名塩駅の駐車場に車を停めて9時前にスタート．ウェブ上のハイキングガードなどを見ると生瀬駅から行けと書いてあるものが多いが，断然名塩からをお勧めする．確かに生瀬からは川沿いの一本道だがR176なので交通量が多くて楽しくない．名塩からはニュータウン開発前からある古い街並みと畑の中の坂道を降りて行くので多少分かりにくいが雰囲気がある．

JRの警告看板をスルーして廃線跡へ．ほとんど人はおらず冷えて澄んだ空気がとても心地よい．ところどころ枕木も残る道をてくてく歩き，決して暗順応できないレベルの暗さのトンネルを抜け，紅葉を眺めながら7キロほどの道のりだ．ちょっと歩き足らないくらいの距離なので，武田尾側のJR警告看板を通り越してごく普通のハイカーもたくさんいる辺りの亦楽山荘をぐるっと一周．さっきまでが平坦だっただけにちょっときつい山道だったが距離は大したことはなく，本来はヤマザクラで有名なところなのだが，モミジもとてもきれい．一番真っ赤に色づいている紅葉が見られるベンチで休憩していた老夫婦が二人とも喫煙者で，早々にその場を離れなければならなかったのが残念だったが．

11時過ぎに民家のある舗装道路に出る手前のところで持参の弁当を開き，さあ今からハイキング〜というたくさんの人々を眺めながら早めの一服．駅にたどり着くとちょうど3分後に電車が来るところで，歩いた分＝電車で3分でさっさと名塩に戻り，昼過ぎには帰宅した．