心理臨床の現場に携わるにあたって,どんな資質が必要なのでしょう? 私たちは,特に狭く「こういう人でなければならない」ということはないと思っています.ただ,初めからあまり「人を救おう!」というようなことを強く思いすぎている方を見ると,「ちょっとちょっと,もう一度よく考えてみたらどうですか?」と思いますね(笑
臨床心理学の大学院では,もちろん勉強をすることが第一義であるわけですが,それとともに暖かい人間関係をつくることができる人になってほしいと思っています.カウンセリングではよく「共感的理解」ということが言われます.クライアントの悩みや苦しみに共感して、「悲しむ者とともに悲しむ」としても,カウンセラーは頭ではクールにきちんと判断することが求められます.両者はちょっと矛盾しているとも言えるかもしれません.「共感的理解」と言葉にするのは簡単ですが,これはそう簡単に実践できるものではないんです.ではどうやって実践するのか? この大きな問題に取り組むために,これまで臨床心理学が築いてきた人間関係に関わるさまざまな蓄積を,一緒に学んでいきたいと思っています.
日髙 正宏(臨床心理学系)
次回は,心理学系について,山鳥 重先生のお話を伺います.
投稿者 psycho-g : 2007年07月22日 17:00